産業にまつわる技術や施設、産業遺産や製品などを観光資源として活用し、観光客を誘致する「産業観光」は、新しい観光のスタイルとして近年注目されています。ものづくりが盛んな九州では様々な施設で産業観光が行え、日本を支えている数多くの産業について学べます。
自動車工場では、溶接や塗装、組み立てなど、自動車の製造工程を見学でき、ロボットの"力"と人の"技術"とのコラボレーションによって次々と自動車が完成する様子に目を奪われます。産業用ロボットから家庭用ロボットまで様々なロボットを展示している施設では、最新のロボットと触れ合ったり、ロボットが行うショーを見たりできます。近未来の光景が広がるこれらの施設では、ロボットの多分野での活躍とその可能性に想像が膨らみます。
また、多くの炭鉱を有し、日本の近代化を支え続けていた九州には、石炭や炭鉱に関する産業遺産も多数残されています。そこでは、石炭の性質や利用法はもちろん、石炭から石油への移り変わりの歴史も知ることができます。加えて、原子力発電を分かりやすく紹介している施設もあるので、これまでの、そしてこれからのエネルギー利用について考えるきっかけとなるはずです。
教育旅行での産業観光は、新たな産業と出会えるチャンスです。九州のものづくりの素晴らしさや重要性を知れば、ものづくりへの興味関心も高まります。新たな"モノ"と出会いを、ぜひ進路の道しるべにしてください。
おすすめ情報
- 地球の鼓動を体感! 国立公園に囲まれた、日本一の地熱発電所。迫力あるタービン見学や展示館で発電の仕組みなどの学習はもとより、電気をはじめエネルギーの大切さや自分ができる省エネについて深く考えさせられます。
- 田川市石炭・歴史博物館福岡
- 実物資料やジオラマなどを参考に、 石炭の採掘方法や炭鉱に関わった人々の生活・文化などを学ぶとともに、 日本が抱えるエネルギー問題について石炭を通して 学習できます。